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▶ 「清涼飲料16品目」市場動向

清涼飲料16品目の国内市場を調査(2015年の結果分析と2016年を展望)

2016年市場見込(2015年比)
ミネラルウォーター類 3,500億円(1.8%増)フレーバー入り新商品が市場を底上げ、続伸麦茶(無糖茶飲料) 899億円(2.3%増)引き続くヒートショック対策の啓発で需要が喚起


◆注目市場
1.ミネラルウォーター類
2015年
2014年比
2016年見込
2015年比
フレーバー入り
603億円
172.3%
658億円
109.1%
プレーン
2,592億円
101.3%
2,547億円
98.3%
炭酸入り
242億円
110.0%
295億円
121.9%
合 計
3,437億円
109.8%
3,500億円
101.8%

フレーバーなし・炭酸なしのプレーンが市場の75%を占める。2011年の震災後大容量サイズを中心に実績を伸ばしたが、ここ数年フレーバー入りや炭酸入りの拡大により市場占有率は縮小している。
フレーバー入りは従来柑橘系の商品が一般的であったが、2015年に発売された「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」(サントリー食品インターナショナル)、「い・ろ・は・す もも」(コカ・コーラシステム)がヒットするなどフレーバーの多様化が進んだ。2016年は、「朝摘みグレープ&サントリー天然水」(サントリー食品インターナショナル)が発売されるなど引き続きフレーバーの多様化と実績拡大が進むと見られる。
炭酸入りは近年伸びているものの、「ウィルキンソン」(アサヒ飲料)などの無糖炭酸飲料との競合もあってフレーバー入りほど売場の広がりは見られなかった。しかし、2016年は「い・ろ・は・す サイダー」(コカ・コーラシステム)が投入されたことで炭酸飲料からの需要シフトが期待され、実績は大幅に拡大すると予想される。

2.麦茶(無糖茶飲料)
2015年
2014年比
2016年見込
2015年比
市場規模
879億円
115.4%
899億円
102.3%
2015年は、夏の熱中症予防の啓発が進んで順調に需要を獲得したのに加え、冬のヒートショック対策の認知拡大と売場を広げたことにより、前年に引き続き大きく伸びた。またパーソナルPETの増量対応が更に進んだことでお得感が増したことや、ブレンドティからの需要シフトも成長を後押しした。
2016年も引き続き熱中症予防、ヒートショック対策の啓発で需要が喚起されることにより市場拡大が見込まれる。大手ブランドではパーソナルPETを増量しており、容量増加によるお得感や止渇需要を高める動きは引き続き活発である。


◆調査結果の概要
2015年
2014年比
2016年見込
2015年比
果実・野菜系飲料
4,800億円
95.2%
4,676億円
97.4%
炭酸飲料
5,522億円
99.9%
5,505億円
99.7%
乳性飲料
1兆1,370億円
101.7%
1兆1,390億円
100.2%
コーヒー飲料
8,639億円
99.4%
8,615億円
99.7%
茶系飲料
9,751億円
101.6%
9,831億円
100.8%
ミネラルウォーター類
3,437億円
109.8%
3,500億円
101.8%
機能性飲料
5,694億円
100.7%
5,672億円
99.6%
その他飲料
1,063億円
100.0%
1,063億円
100.0%
合 計
5兆0,276億円
100.8%
5兆0,252億円
100.0%
2015年の清涼飲料市場は、前年比0.8%増となった。年初は前年4月に施行された消費税増税前の仮需要の裏返しもあって厳しいスタートとなったが、その後はGW期が好天に恵まれるなど需要が上向き、最盛期の夏場から秋以降も需要が落ち込むことなく、通年で前年超えを果たした。
2016年は、横ばいが見込まれる。年初から温暖な天候に恵まれていることもあって市場は好調な立ち上がりとなっている。各メーカーは、商品の選択と集中を進めることで利益を確保しやすい商品体制にシフトしている。また価格訴求に陥らないために、商品本体もしくは販売過程で付加価値を訴求した商品展開を強化しており、その一環として小売チェーン、自販機向け専用などチャネル特性を活かした商品展開、トクホや機能性表示食品により機能性を訴求した展開を強化している。

1.果実・野菜系飲料
果実飲料は、原料価格の高騰に高止まり感が見られたことに加え、円安の影響を受けたことで輸入コストが高まった。その結果各メーカーの収益は逼迫しており、注力度を下げるメーカーも見られたことで2015年の市場は縮小となった。また、野菜系飲料も他の飲料カテゴリーで健康訴求が強まったことで優位性が薄れ、苦戦し前年割れとなった。
2.炭酸飲料
炭酸飲料は、注力カテゴリーと位置づけ、強化に取り組んだメーカーでは、高成長したブランドが見られた。しかし、自販機チャネルの微減や食系ドリンクなどへの需要流出もあり、2015年の市場は前年をわずかに下回った。
3.乳性飲料
乳性飲料は、飲用牛乳が価格改定の影響もあり盛り返し、成長著しいドリンクヨーグルトの後押しにより2015年の市場は前年比プラスとなった。ドリンクヨーグルトは健康性を訴求した商品が大きく伸びており、2015年は機能性表示食品の発売によって活性化した。
4.コーヒー飲料
缶コーヒーは、ボトル缶がリキャップできる利便性が支持され引き続き大きく伸びたが、自販機チャネルの低迷などが響いてSOT(Stay On Tab)缶の落ち込みに歯止めがかかっておらず微減が続いている。一方で、リキッドコーヒーは、ホームサイズPETがコーヒー飲用頻度の増加が追い風となって拡大している。
5.茶系飲料
茶系飲料は、日本茶、麦茶といった無糖茶飲料が続伸したことに加え、ウーロン茶が国産訴求商品のヒットで前年比プラスとなるなど、無糖茶飲料のけん引によって2015年の市場は拡大した。一方で、紅茶飲料は「午後の紅茶」(キリンビバレッジ)以外のブランドの不振が目立っており、前年比マイナスが続いている。
6.ミネラルウォーター類
ミネラルウォーター類は、「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」の大ヒットなどフレーバー入り商品の大幅な伸びが市場を底上げして2015年は前年比プラスとなった。また、近年頭打ちだった大容量サイズも、特売攻勢が強まり販売量の拡大につながった。
7.機能性飲料
機能性飲料は、エナジードリンクの高成長が波及して従来の栄養補給炭酸飲料も伸長が続いている。一方で、スポーツドリンクなどの機能性清涼飲料は水分補給需要を無糖茶飲料やミネラルウォーター類(フレーバー入り)などに奪われて大きく落ち込んでいる。
◆調査対象


 
  

FRUITS

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